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イノベンティア・リーガル・アップデート

タグ : 知的財産高等裁判所

Innoventier Legal Update
イノベンティア・リーガル・アップデートでは、有益な法律情報をいち早くピックアップし、分かりやすく解説します。
 

拒絶査定不服審判請求時の補正を却下した拒絶審決を取り消した「経皮的分析物センサを適用するためのアプリケータ」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第2部(清水響裁判長)は、令和6年(2024年)1月22日、拒絶査定不服審判の拒絶審決に対する取消訴訟において、特許庁が、新規事項の追加の禁止及び独立特許要件の違反があるとして拒絶査定不服審判の請求と同時にした補正を却下したのは不相当であるとして、審決を取り消す判決をしました。

競合先の顧客に対する特許権侵害の通知が不正競争行為に該当すると判断した知財高裁判決について

知的財産高等裁判所民事第2部は、令和5年4月27日、競合先の顧客に対し、競合先の製品が特許権を侵害していると通知した控訴人らの行為について、正当な権利行使とは認められず、不正競争防止法違反(虚偽事実告知行為)に該当するとして、被控訴人の差止及び損害賠償請求を認容した原判決を維持しました。

不使用取消審判の取消審決に対する取消訴訟において新たに登録商標の使用の証明をすることの許否に関する「プレジャー」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第3部(東海林保裁判長)は、令和6年(2024年)1月30日、商標登録の不使用取消審判において被請求人である商標権者が登録商標の使用の事実を証明しなければ商標登録は取消しを免れない旨規定する商標法50条2項本文の趣旨について、登録商標の使用の事実をもって商標登録の取消しを免れるための要件としつつ立証責任の分配を図ったものであって、商標権者が審決時において使用の事実を証明したことをもって商標登録の取消しを免れるための要件としたものではないとの考え方を示し、審決取消訴訟において商標の使用の事実が証明されたことを根拠として、不使用取消を認めた審決を取り消しました。

意匠法4条2項の新規性喪失の例外と公開意匠の証明書記載の意匠と引用意匠の同一性に関する「バッグ」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(本多知成裁判長)は、令和5年(2023年)12月25日、意匠法4条2項の新規性喪失の例外の適用を受けるために提出される公開意匠の証明書に記載された意匠は、引用意匠と同一であることを要し、仮に相違するとしても、「物品の性質や機能に照らして実質的にみて同一であると十分理解できる範囲内」の相違であることを要するとの考え方を示しました。

結合商標の類否判断において分離観察が許される第3の類型を示した「VENTURE」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第4部(宮坂昌利裁判長)は、令和5年11月30日、結合商標の類否が争点となった審決取消訴訟において、結合商標の分離観察が許される場合として、つつみのおひなっこや事件最高裁判決が示した2つの類型に新たな第3の類型を加える規範を示し、それに基づく判断をしました。

親出願の設定登録後の分割出願の可否に関する「ギフト資産管理システム」知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第4部(宮坂昌利裁判長)は、特許法44条1項2号に基づく分割出願が親出願の設定登録後にあったことを理由に当該分割出願を却下した特許庁の処分について、その取消を求めた出願人の主張に理由がないとする判決をしました。

除くクレームと新規事項の追加に関する熱伝達組成物事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第2部(清水響裁判長)は、令和5年10月5日、特許無効審判において新規事項の追加を理由に認められなかった「除くクレーム」にかかる訂正について、新規事項の追加には当たらないとの判断をし、審決を取り消す判決をしました。

売買契約における特許権等の非侵害保証・補償条項につき売主の義務違反を否定した知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(本多知成裁判長)は、令和5年11月8日、商品売買契約の買主が購入商品につき第三者から特許権に抵触するとの警告を受けた事案において、売買契約上の特許権等の非侵害保証・補償条項の違反を理由として買主が売主に対して損害賠償を請求した訴訟にて、当該規定に基づく具体的な義務の内容を認定し売主に義務違反はないと判断しました。

靴上部と靴底の境界部分に黄色の破線を配する位置商標について、識別力の獲得を否定した知的高等裁判所判決について(Dr.Martens事件)

知的財産高等裁判所第2部(本多知成裁判長)は、知的財産高等裁判所は、令和5年8月10日、靴の上部と靴底の境界部分に黄色のステッチ状の破線を配する位置商標について、商標法3条1項3号該当、同3条2項非該当とした審決の判断を支持し、原告の審決取消請求を棄却しました。

「マグネットスクリーン装置」の発明につき拡大先願要件違反を認めた知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第2部(本多知成裁判長)は、令和5年2月9日、発明の名称を「マグネットスクリーン装置」とする特許に係る特許権侵害訴訟において、拡大先願要件違反により特許は無効とされるべきものとの判決をしました。

政府機関を出願人とする当該政府機関の印章・記号の商標登録の可能性に関する「MALASIA HALAL」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第4部(菅野雅之裁判長)は、令和5年3月7日、商標の拒絶査定不服審判の不成立審決に対する取消訴訟において、政府機関の監督・証明用の印章・記号として経済産業大臣が指定したものと同一の構成の商標についての同一の商品にかかる登録出願について、当該政府機関が出願人となる場合であっても、商標法4条1項5号に該当するとの判断を示し、原告(出願人)の訴えを棄却しました。

動画配信システムにおけるサーバが日本国外に設置されていた場合において特許権侵害の成立を認めた知財高裁大合議事件判決について

知的財産高等裁判所は、令和5年(2023年)5月26日、「コメント配信システム」とする特許権の侵害の成否が問題となった事案において、原判決を変更し、被疑侵害者の動画配信システムにおけるサーバが日本国外に設置されていた場合において特許権侵害の成立を認める判決をしました。

職務発明の黙示の合意による取得を否定した射出成型装置事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第2部(本多知成裁判長)は、令和5年6月22日、職務発明について、会社の求めがあった場合に従業者との協議によって対価を支払うことにより特許を受ける権利を承継する旨の就業規則がある状況において、職務発明を会社が原始取得する旨の黙示の合意があったとは認められず、また、発明完成後に、特許を受ける権利の帰属を原始的に変更することはできないとの判決をしました。

商標法4条1項11号、15号該当性を否定し、審決取消請求を棄却した知的高等裁判所判決について(Julius Tart事件)

知的財産高等裁判所第4部(菅野雅之裁判長)は、令和5年4月25日、商標登録無効審判を不成立とした審決の取消請求において、被告商標(Julius Tart)について、原告主張の商標法4条1項11号、同15号該当性を否定し、原告請求を棄却しました。

許諾なく社内イントラネット上で大量に共有された新聞記事のうち内容の特定を欠くものの著作物性判断に関する東京新聞事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(大鷹一郎裁判長)は、令和5年6月8日、新聞記事をスキャンした多数の画像データを社内イントラネットで共有していたことから著作権侵害が認められた事案の控訴審判決において、報道を目的とする新聞記事が著作物と認められるためには作成者の何らかの個性が発揮されていれば足りるとする一方、その内容には様々なものがあり得ることから、新聞記事であることをもって直ちに著作物ということはできず、また、著作物であるとしても、新聞社の著作物とは限らないことから、内容を確認できない記事について著作物性を認めることはできないとの判決をしました。

特許権侵害訴訟の提起が紛争の蒸し返しに過ぎないとして信義則違反を理由に訴えを却下した「AQUOS Home」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第2部(本多知成裁判長)は、令和5年5月18日、すでに非侵害の確定判決がある製品と実質的に同一の製品について、同一の特許権に基づく損害賠償請求訴訟を提起した事案において、紛争の蒸し返すものであって訴訟上の信義則に反するとし、訴えを却下する判決をしました。

女性用ハイヒールの靴底に赤色を付した商品に関する混同のおそれを否定した「ルブタン」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所は、昨年(令和4年)12月26日、赤い靴底を有する女性用ハイヒールの製造販売等について不正競争防止法違反が主張された事案において、周知表示混同惹起行為は、原告商品との混同のおそれがないとし、著名表示冒用行為は、著名性が認められないとして、原告らの請求を棄却した原判決を維持しました。

他のツイートのスクリーンショットを添付したツイートにつき引用の成立可能性を認め著作権侵害の明白性を否定した知財高裁判決について

知的財産高等裁判所は、令和5年4月13日、ツイッター上の他のツイートのスクリーンショット画像を添付して投稿したツイートについて、著作権法上の引用の要件である公正な慣行に合致し得るものであり、スクリーンショットの形で添付された投稿の著作権を侵害することが明白とは認められない旨の判決を言い渡しました。

「除くクレーム」と訂正要件に関する「ポリエステル樹脂組成物の積層体」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第4部(菅野雅之裁判長)は、令和5年3月9日、特許異議申立ての決定取消訴訟の判決において、いわゆるオープンクレームに対し、引用発明における課題解決手段であって、対象特許の発明特定事項でも願書添付書類で開示されているものでもない事項を「除く」とした訂正について、特許請求の範囲の減縮に該当し、また、新規の技術事項を導入するものではないとする判断を示しました。

単一の色彩のみからなる商標の自他商品役務識別力に関する知的高等裁判所判決について (2)ルブタン商標事件

知的財産高等裁判所第4部(菅野雅之裁判長)は、令和5年1月31日、単一の色彩のみからなる本願商標について、商標法3条2項非該当とした審決判断を支持し、原告の審決取消請求を棄却しました。

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