年別アーカイブ: 2026年

先使用権の成否において発明の技術思想を考慮した知財高裁判決
2026年8月18日 裁判例情報(特許・意匠) 山下 耕一郎 (1)
数値限定特許(水分特許)に対する先使用権の成否について判断した知財高裁判決で、「控訴人が先使用権を有するといえるためには、サンプル薬に具現された技術的思想が本件発明2と同じ内容の発明でなければならない。」とされた事案です。
令和8年改正著作権法について ― レコード演奏・伝達権の新設等
2026年8月17日 裁判例情報(著作権) 飯島 歩 (136)
令和8年(2026年)6月17日、第221回国会(特別会)において、「著作権法の一部を改正する法律」が成立し、同月24日、令和8年法律第48号として公布されました。この改正法は、商業用レコードを店舗等で公に再生し、または公に伝達する行為について、実演家及びレコード製作者に二次使用料を受ける権利を新設するなどしています。
量産実用品の形状等の著作物性につき判断をしたTRIPP TRAPP最高裁判決について
2026年7月6日 裁判例情報(著作権) 町野 静 (41)
最高裁判所(岡村和美裁判長)は、令和8年(2026年)4月24日、「TRIPP TRAPP」という商品名で知られる子供用の椅子の形態の著作物性が争われた事案において、量産実用品の形状等について著作物性が認められる場合の規範を示した上で、前記子供用の椅子の著作物性を否定する判決を出しました。
結合商標の類否判断において分離観察を否定した「恋苺」事件大阪高裁判決について
2026年5月30日 裁判例情報(商標・不正競争) 神田 雄 (37)
大阪高等裁判所第8民事部は、令和8年2月13日、結合商標の類否が争点となった商標権侵害訴訟において、一審判決を覆し、被告標章「あわ恋いちご」から「恋いちご」の部分を抽出して原告商標と対比することは許されないとの判断をしました。
存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権侵害訴訟(アミティーザ®事件)の地裁判決について
2026年4月8日 裁判例情報(特許・意匠) 竹下 慎吾 (2)
大阪地方裁判所第21民事部(松川充康裁判長)は、本年(令和8年・2026年)3月3日、存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権に基づく差止請求を棄却する判決を言い渡しました。本判決は、先行処分(分量24μg)に基づく延長登録の存続期間満了後において、当該先行処分とは分量のみが異なる後行処分(分量12μg)に基づく延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権の効力範囲をどのように解釈すべきかという問題について一定の判断を示したものです。なお、本判決に対しては、原告により控訴が提起されています。
平成27年改正特許法35条に基づき発明考案規定による職務発明の対価支払いの不合理性を否定したダイフク事件大阪地裁判決について
2026年2月17日 裁判例情報(特許・意匠) 神田 雄 (37)
大阪地方裁判所第26民事部(松阿彌隆裁判長)は、令和7年9月18日、平成27年改正特許法の適用を受ける職務発明の対価請求訴訟において、会社が定める発明考案に関する規定により対価を支払うことが特許法35条に照らして不合理であるか否かが争点となった事案で、不合理ではないとの判断をしました。







