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「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」の公表について(後編)
2026年9月29日 立法・政策動向(知財・IT) 神田 雄 (39)
公正取引委員会、中小企業庁、特許庁は、令和8年6月24日、「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」を公表しました。本稿では、知的財産権等の価値の適切な評価、出願干渉、知財訴訟等のリスク転嫁、共同研究開発等に関する本指針の内容を紹介します。
「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」の公表について(前編)
2026年9月28日 立法・政策動向(知財・IT) 神田 雄 (39)
公正取引委員会、中小企業庁、特許庁は、令和8年6月24日、「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」を公表しました。本稿では、本指針の総論的な紹介、及びノウハウの一方的な開示要請やNDAの締結拒否といった情報の管理に関する本指針の内容を紹介します。
UPCにおける先使用権の属地的側面とUPC協定34条の関係(UPCミュンヘン地方部判決)
2026年9月25日 裁判例情報(特許・意匠) 山下 耕一郎 (3)
欧州統一特許裁判所における先使用権の主張
「スキニーラベル」に関する誘引侵害を否定した米国最高裁Hikma v. Amarin判決について
2026年9月14日 裁判例情報(特許・意匠) 竹下 慎吾 (3)
米国最高裁判所は、本年(2026年)6月4日、スキニーラベル(先発医薬品の複数の用途・適応症のうち、特許が存続している特定の用途を添付文書から除外し、特許が切れた部分のみについて後発医薬品の承認を得る方法)を用いて市場参入した後発医薬品メーカーによる誘引侵害(induced infringement)の成否が争われた事件において、全員一致で、連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)の判決を破棄する判決を言い渡しました。この判決は、後発医薬品メーカーHikma社が当該用途について誘引侵害を行ったとするAmarin社の主張を一応合理的(plausible)に成り立つとしていたCAFCの判決を破棄し、事件を差し戻すとともに、誘引侵害の成否は、医師が後発医薬品メーカーの表示等を侵害の指示・奨励として読み得るか(受け手の視点)ではなく、後発医薬品メーカーが積極的に侵害を奨励したか(行為者の視点)によって判断すべきであることを明確にしたものです。
ピタバスタチン製剤事件にみる水分特許(数値限定発明)の無効化戦略-進歩性欠如が認められた知財高裁判決-
2026年9月11日 裁判例情報(特許・意匠) 山下 耕一郎 (3)
数値限定特許(水分特許)について進歩性欠如と判断した知財高裁判決です。
先使用権の成否において発明の技術思想を考慮した知財高裁判決
2026年8月18日 裁判例情報(特許・意匠) 山下 耕一郎 (3)
数値限定特許(水分特許)に対する先使用権の成否について判断した知財高裁判決で、「控訴人が先使用権を有するといえるためには、サンプル薬に具現された技術的思想が本件発明2と同じ内容の発明でなければならない。」とされた事案です。
令和8年改正著作権法について ― レコード演奏・伝達権の新設等
2026年8月17日 裁判例情報(著作権) 飯島 歩 (136)
令和8年(2026年)6月17日、第221回国会(特別会)において、「著作権法の一部を改正する法律」が成立し、同月24日、令和8年法律第48号として公布されました。この改正法は、商業用レコードを店舗等で公に再生し、または公に伝達する行為について、実演家及びレコード製作者に二次使用料を受ける権利を新設するなどしています。
量産実用品の形状等の著作物性につき判断をしたTRIPP TRAPP最高裁判決について
2026年7月6日 裁判例情報(著作権) 町野 静 (41)
最高裁判所(岡村和美裁判長)は、令和8年(2026年)4月24日、「TRIPP TRAPP」という商品名で知られる子供用の椅子の形態の著作物性が争われた事案において、量産実用品の形状等について著作物性が認められる場合の規範を示した上で、前記子供用の椅子の著作物性を否定する判決を出しました。
結合商標の類否判断において分離観察を否定した「恋苺」事件大阪高裁判決について
2026年5月30日 裁判例情報(商標・不正競争) 神田 雄 (39)
大阪高等裁判所第8民事部は、令和8年2月13日、結合商標の類否が争点となった商標権侵害訴訟において、一審判決を覆し、被告標章「あわ恋いちご」から「恋いちご」の部分を抽出して原告商標と対比することは許されないとの判断をしました。
存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権侵害訴訟(アミティーザ®事件)の地裁判決について
2026年4月8日 裁判例情報(特許・意匠) 竹下 慎吾 (3)
大阪地方裁判所第21民事部(松川充康裁判長)は、本年(令和8年・2026年)3月3日、存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権に基づく差止請求を棄却する判決を言い渡しました。本判決は、先行処分(分量24μg)に基づく延長登録の存続期間満了後において、当該先行処分とは分量のみが異なる後行処分(分量12μg)に基づく延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権の効力範囲をどのように解釈すべきかという問題について一定の判断を示したものです。なお、本判決に対しては、原告により控訴が提起されています。
平成27年改正特許法35条に基づき発明考案規定による職務発明の対価支払いの不合理性を否定したダイフク事件大阪地裁判決について
2026年2月17日 裁判例情報(特許・意匠) 神田 雄 (39)
大阪地方裁判所第26民事部(松阿彌隆裁判長)は、令和7年9月18日、平成27年改正特許法の適用を受ける職務発明の対価請求訴訟において、会社が定める発明考案に関する規定により対価を支払うことが特許法35条に照らして不合理であるか否かが争点となった事案で、不合理ではないとの判断をしました。
発明承継後に導入された職務発明規程の適用及び再審査期間中の独占の利益に関する日本新薬職務発明譲渡対価請求事件大阪地裁判決について
2025年9月3日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (136)
大阪地方裁判所第21民事部(武宮英子裁判長)は、令和7年(2025年)3月28日、職務発明の対価請求訴訟において、発明者の同意がないことを理由に発明完成後に導入された職務発明規程の適用を否定し、平成16年改正前特許法に基づいて算出した相当の対価の額の支払いを命じる判決をしました。
存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権侵害訴訟(「止痒剤」事件)の知財高裁判決について
2025年9月2日 裁判例情報(特許・意匠) 竹下 慎吾 (3)
知的財産高等裁判所第2部(清水響裁判長)は、本年(令和7年・2025年)5月27日、存続期間の延長登録がされた医薬用途発明に係る特許権に基づく損害賠償請求を一部認容する判決を下しました。本判決は、特許発明の技術的範囲における有効成分の意義、延長登録された医薬用途発明に係る特許権の効力範囲、及び延長登録の延長期間等について判示するものです。なお、本判決に対しては、被告両名から上告および上告受理の申立てがなされています。
過去の特許無効審判・侵害訴訟で排斥されたサポート要件違反にかかる無効主張の許否に関するプラルエント損害賠償請求事件知財高裁判決について
2025年8月27日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (136)
知的財産高等裁判所第3部(中平健裁判長)は、令和7年(2025年)4月16日、過去の特許無効審判や特許権侵害訴訟(差止請求訴訟)で排斥された無効理由(サポート要件違反)を後の特許権侵害訴訟(損害賠償請求訴訟)で主張することについて、具体的な事案のもとでは訴訟上の信義則に反しないとし、当該無効理由の審理をしたうえで、特許無効の抗弁を認める判決をしました。
GX推進法及び資源法の改正について(2)―資源法の改正内容
2025年8月21日 立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 町野 静 (41)
令和7年5月、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(GX推進法)及び資源の有効な利用の促進に関する法律(資源法)の一部を改正する法律が成立しました。施行日は、一部を除き、2026年4月1日です。
GX推進法及び資源法の改正について(1)―GX推進法の改正内容
2025年8月19日 立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 町野 静 (41)
令和7年5月28日、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(GX推進法)及び資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)の一部を改正する法律が成立しました。一部の規定を除き、2026年4月1日から施行されます。本稿では、GX推進法の改正のポイントを解説します。
知的財産訴訟の国際裁判管轄に関する「LegalForce」事件東京地裁判決について
2025年6月25日 裁判例情報(商標・不正競争) 飯島 歩 (136)
東京地方裁判所民事第46部(高橋彩裁判長)は、令和7年(2025年)1月14日、日本の登録商標や日本でサービスを提供する会社の商品等表示の外国企業による使用の差止請求や損害賠償請求について、日本の裁判所に国際裁判管轄がないとして請求を却下する判決をしました。なお、判決は、ドメイン名の不正取得行為については国際裁判管轄を認めましたが、本案で図利加害目的を否定し、請求を棄却しています。
営業秘密管理指針の改訂について
2025年6月4日 立法・政策動向(知財・IT) 町野 静 (41)
2025年3月、経済産業省が公表している営業秘密管理指針が改訂されました。今回の改訂では、営業秘密を取り巻く環境の変化や、不正競争防止法の見直し、裁判例の動向等を踏まえた加筆や修正が行われており、実務上も把握をしておく必要があると思われるため紹介いたします。
部品の製造販売事業者である原告が完成品の製造販売事業者である被告に対して部品の発明に係る特許権を行使した事案において、特許法102条2項による損害額の算定を認めた知財高裁判決について
2025年5月12日 裁判例情報(特許・意匠) 町野 静 (41)
知的財産高等裁判所(宮坂昌利裁判長)は、令和6年(2024年)4月24日、「レーザー加工装置」「レーザ加工方法及びレーザ加工装置」との名称の特許に係る特許権侵害を理由とする事案の損害賠償の算定につき、原告が特許発明の完成品ではなく部品を製造販売していた場合において、102条2項を適用し、被告製品中の特許発明の実施品の価格に相当する割合に基づき損害額を認定しました。
ネットワーク関連発明の構成要素となるサーバの一部が海外にあっても国内での実施行為の存在を肯定したドワンゴ事件最高裁判決について
2025年4月9日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (136)
最高裁判所第二小法廷(草野耕一裁判長)は、令和7年(2025年)3月3日、ネットワーク関連発明を構成するサーバが海外にあるために、我が国における実施行為といえるかが争われた事案において、日本国内の端末で効果を生じ、サーバが日本国外にあることに特段の意味がないこと、及び、特許権者に経済的な影響を及ぼさないというべき事情がないことを根拠に、実質的に我が国の領域内で実施行為が行われていると評価するのが相当であるとの判断を示しました。







