イノベンティア・リーガル・アップデート アーカイブ
均等論における意識的除外の認定は、手続補正の目的に左右されないとの知財高裁判決
2016年6月4日 裁判例情報(特許・意匠) 横井 知理 (1)
知的財産高等裁判所は、均等論の第5要件(意識的除外)は、出願人の手続補正の目的によって左右されず、補正却下後に別の補正をしたとの事実から客観的に判断されるべきであって、技術的範囲に属しないことを承認したもの,又は外形的にそのように解されるような行動をとったと評価できる場合には、第5要件を充足するとしました。
審判請求人の主張及び審理事項通知書と異なる引用発明の認定と審決の違法
2016年5月28日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (130)
知的財産高等裁判所は、特許無効審判において、審判請求人の主張及び審理事項通知書と異なる引用発明の認定を採用した不成立審決について、理由不備や審理不尽の違法はないと判断しました。
ストリーミングと複製に関する東京地方裁判所判決について
2016年5月23日 裁判例情報(サイバー法)裁判例情報(著作権) 飯島 歩 (130)
東京地方裁判所において、ストリーミングと著作権侵害の関係に関する判決がありました。判決は、ダウンロードを伴わないストリーミングは複製にあたらないことを明らかにしました。
特許法条約(PLT)への加入と特許法改正
2016年5月17日 立法・政策動向(知財・IT) 藤田 知美 (31)
特許法条約(Patent Law Treaty, PLT)が、我が国において平成28年6月11日に発効します。これに先立ち、平成28年改正特許法において、特許法条約の規定を担保する規定が置かれています。
フランク三浦事件判決について
2016年4月30日 裁判例情報(商標・不正競争) 飯島 歩 (130)
フランク三浦事件判決(知財高判平成28年4月12日)に触れてみたいと思います。この判決は、「フランク三浦」の商標の登録が許されるかが争われた事件で、いくつかの論点がありますが、ここでは、「フランクミュラー」との類否の判断に関する部分を取り上げます。
新職務発明ガイドラインの公表について
2016年4月23日 立法・政策動向(知財・IT) 飯島 歩 (130)
職務発明の予約取得にかかる相当の利益の定めに関する指針が公表されました。従来よりも手続重視となったと言われています。
進歩性欠如の無効理由と特許法167条の「同一の事実及び同一の証拠」
2016年4月18日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (130)
知的財産高等裁判所第1部(設楽隆一裁判長)は、平成27年8月26日、特許発明と対比する対象である主引用例に記載された主引用発明が異なる場合も、主引用発明が同一で、これに組み合わせる公知技術あるいは周知技術が異なる場合も、いずれも異なる無効理由となるというべきであり、このような場合には、特許法167条にいう「同一の事実及び同一の証拠」に該当しないとの判断を示しました。
PBPクレーム(プロダクト・バイ・プロセス・クレーム)の訂正審決
2016年4月14日 裁判例情報(特許・意匠) 藤田 知美 (31)
プロダクト・バイ・プロセス・クレームについて、物から製造方法へのカテゴリー変更を含む訂正審判が認められました。
均等第5要件に関する知財高裁特別部判決(知財高判平成28年3月25日)について
2016年4月10日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (130)
知財高裁特別部は、単に均等発明を容易に想到できたというだけでは、均等第5要件にいう「特段の事情」にあたらない、と判断するとともに、意識的除外の根拠として、客観的・外形的に出願人に認識があったと認められるかを判断するものとし、その材料として、論文などの外部資料も考慮するものとしました。
リーガル・アップデートについて
2016年4月1日 リーガル・アップデートのご案内 イノベンティア (1)
イノベンティアは、平成28年4月1日開業の新しい法律事務所です。 リーガルアップデートでは、企業活動に関連する法律の最新動向をお知らせします。 テーマは、知的財産法を中心に、皆様のニーズに応じた選択をしていきます。 最新トピックのキャッチアップに、あるいは、日常の業務のご参考に、ご活用ください。