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イノベンティア・リーガル・アップデート

タグ : 特許法

Innoventier Legal Update
イノベンティア・リーガル・アップデートでは、有益な法律情報をいち早くピックアップし、分かりやすく解説します。
 

基礎出願に対する新規事項を含む発明についてのパリ優先権(部分優先)の効果に関するブルニアンリンク作成デバイス事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第3部(鶴岡稔彦裁判長)は、令和2年(2020年)11月5日、パリ優先権を主張した国内出願にかかる発明において、基礎出願にない新規の構成が含まれていた場合であっても、直ちに優先権の効力が失われて特許が無効になるのではなく、当該構成について引用発明との関係における新規性や進歩性の有無の充足が個別に検討される必要がある旨判示するとともに、部分優先の具体的な適用手法を示す判決をしました。

令和3年特許法・意匠法・商標法等改正①~Web口頭審理・第三者意見募集制度(アミカスブリーフ)等~

令和3年(2021年)3月2日、特許法等の改正について閣議決定されました。本改正案では、審判でのWeb口頭審理の導入、海外事業者が模倣品を国内に持ち込む行為の違法化、特許訂正に関する通常実施権者の承諾要件撤廃、特許権侵害訴訟における第三者意見募集制度(アミカスブリーフ)の新設等が予定されています。

特許法148条1項に基づく無効審判参加人の審決取消訴訟における被告適格に関する「止痒剤」事件知財高裁中間判決について

知的財産高等裁判所第2部(森義之裁判長)は、令和2年(2020年)12月2日、特許法148条1項に基づき延長登録無効審判に参加した参加人について、無効審決に対する審決取消訴訟における被告適格が認められるとの判断を示しました。判旨は、延長登録無効審判のほか、特許無効審判、再審の審決に対する取消訴訟にも適用されるものと考えられます。

特許異議申立てにおいて新規事項を理由に訂正請求を認めなかった取消決定を取り消した機械式駐車装置事件決定取消訴訟知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第3部(鶴岡稔彦裁判長)は、令和2年(2020年)12月3日、新規事項を含むことを理由に特許異議申立てにおける訂正の請求を否定し、異議申立てにかかる各請求項について、新規性ないし進歩性欠如を理由に特許を取り消した特許庁の決定について、新規事項にかかる判断に誤りがあったものとして、同決定を取り消す判決をしました。

再生品の製造等を制限する仕様が独禁法に抵触し特許権行使が権利濫用に当たるとしたトナーカートリッジ事件東京地裁判決について

東京地方裁判所は、本年(令和2年)7月22日、プリンタメーカーがトナーカートリッジ再生品の製造等を仕様上制限したうえで、当該仕様に係る部品を取り替えたカートリッジを製造販売した業者に対して特許権侵害を主張した事案において、メーカーの行為が独禁法上の取引妨害であり、特許権行使が権利濫用であると判断しました。

知財高裁が特許登録前の発明の実施に係る職務発明対価請求権の消滅時効に関して判断した「FeliCa(フェリカ)事件」控訴審判決

本年(令和2年)6月30日、知的財産高等裁判所第3部は、非接触型ICカードのための通信技術であるFeliCaを開発したソニーの元従業員からの職務発明対価請求に係る様々な争点につき、判断を示しました。特許登録前の発明の実施に係る職務発明対価請求権の消滅時効に関する争点その他多くの点で原審と異なる判断をしています。

研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーション促進のためのモデル契約書ver1.0の公表について

経済産業省と特許庁は、令和2年6月30日、「研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーション促進のためのモデル契約書ver1.0」を公表し、スタートアップと事業会社との間の共同研究開発のプロセスに沿って必要となる秘密保持契約書、技術検証(PoC)契約書、共同研究開発契約書、及びライセンス契約書の雛形並びにそれらの逐条解説を提示しました。

販売先の債務不存在確認を求める訴えについて確認の利益を否定した「樹脂フィルムの連続製造方法及び装置及び設備」事件最高裁判決について

最高裁判所第2小法廷は、令和2年9月7日、特許権者から通常実施権を受けて製品を製造販売している者が、特許権者に対し、その製品の販売先が特許権侵害に基づく損害賠償債務を負わないことの確認を求めた訴えについて、確認の利益がないとの判断を示しました。

判断遺脱による手続違背を理由に特許無効審判の審決を取り消した「マッサージ機」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、令和2年1月21日、特許無効審判の審決取消請求訴訟において、審決が明確性要件違反に関する判断を遺脱しているとして、手続違背を理由に審決を取り消す判決をしました。他方、補正要件違反、分割要件違反及びサポート要件違反については審決の判断遺脱があったとは認めませんでした。

特許法102条1項に基づく損害額の認定について判断した知財高裁大合議判決(美容器事件)について

20年2月28日、特許権の侵害訴訟において、特許法102条1項に基づく損害額の認定について判断した知財高裁大合議判決がありました。特許権侵害訴訟における損害論に関しては、2019年6月7日に特許法102項2項及び3項に関する知財高裁の大合議判決があったところですが、今回は102条1項の論点につき、知財高裁が大合議判決により初めて考え方を示した点に意義があります。

原審決の誤った認定とは異なる主引用発明に基づき進歩性を否定した「アクセスポートとその識別方法」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、令和元年12月4日、特許庁が2つの引用例を組み合わせて主引用発明を認定した手法には誤りがあったとしつつ、知財高裁が独自に認定した主引用発明に基づき、発明に進歩性は認められないとする判決をしました。

専用実施権者に実施義務を認めつつ義務違反は否定した「稚魚を原料とするちりめんの製造法及びその製品」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、本年(令和元年)9月18日、特許権者と専用実施権者との間に、専用実施権者が発明を実施する義務を負う旨の黙示の合意があったことを認定しつつ、当該実施義務の違反は認められないとする判決をしました。

進歩性判断における予測できない顕著な効果の位置付けに関するドキセピン誘導体含有局所的眼科用処方物事件最高裁判決について

最高裁判所第三小法廷(山崎敏充裁判長)は、医薬化合物の進歩性の判断に際して顕著な効果を考慮するときは、当業者が、進歩性判断の対象となる発明の構成がその効果を奏することを予測できたか、また、当業者の予測を超えた効果を奏するかを判断すべきであるとの考え方を示しました。判決は、条文上の根拠が不明確な顕著な効果の位置付けについて、いわゆる独立要件説に近い考え方を採用したものと考えられます。

確定した有効審決の一事不再理効の客観的範囲と特許権侵害訴訟における無効主張の可否に関する「美容器」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第3部(鶴岡稔彦裁判長)は、令和元年6月26日、確定した有効審決と同一の事実及び同一の証拠に基づく無効主張を侵害訴訟ですることは、訴訟上の信義に反し許されないとの判決をしました。また、その背景として、判決は、一事不再理を規定する特許法167条の趣旨は紛争の一回的解決にあるとし、特許無効を求める利益と特許権の安定のバランスにあるというかつての考え方とは異なる考え方を示しました。

有効審決が確定した特許無効審判の請求人と同視し得る者による特許無効の抗弁の許否に関する「薬剤分包用ロールペーパ」事件知財高裁判決

令和元年6月27日、知的財産高等裁判所第4部は、特許無効審判の請求不成立審決(有効審決)が確定したときは、特許無効審判の請求人と同視し得る立場にあれば、請求人ではない訴訟の当事者であっても、当該審決で排斥された無効理由による特許無効の抗弁の主張は許されないとする判決を言い渡しました。

特許料(年金)追納期間における不納付の「正当な理由」に関する「ダクトのライニング」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第46部(柴田義明裁判長)は、令和元年(2019年)6月18日、特許料の追納期間経過後の追納が認められるための「正当な理由」(特許法112条の2第1項)の意味について、法改正の経緯などを考慮し、要旨、一般に求められる相当な注意を尽くしても避けることができないと認められる客観的な事情により、追納期間内に特許料及び割増特許料を納付することができなかった場合をいう旨の見解を示しました。

令和元年(2019年)意匠法改正~保護対象の拡充/関連意匠制度の見直し/存続期間の変更/出願手続の簡素化/間接侵害規定の拡充~

令和元年(2019年)5月10日、改正特許法が成立し、同月17日、公布されました。今回、意匠法が大幅に改正されることになり、物品に記録・表示されていない画像や、建築物の外観・内装のデザインが新たに意匠法の保護対象とされるほか、関連意匠の出願可能期間の延長、存続期間の変更、複数の意匠の一括出願を認める等の出願手続の簡素化、侵害品を構成部品に分割して製造・輸入等する行為を取り締まるための間接侵害規定の拡充がなされます。

令和元年(2019年)特許法改正~査証制度の新設/損害賠償算定方法の見直し~

令和元年(2019年)5月10日、改正特許法が成立し、同月17日、公布されました。今回の改正では、第三者の専門家が工場等に立ち入って調査を行う新たな証拠収集制度(査証制度)が新設されるとともに、損害賠償の算定方法について見直しがなされました。

再度の審決予告の要否は前の審決予告による実質的な訂正の機会の有無によって決まるとした「液晶表示デバイス」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、平成31年3月20日、特許無効審判で審決の予告がなされ、訂正の請求がなされた後に、審決の予告までに主張されていた無効理由に基づいてなお特許を無効にすべきものと判断される場合において、どのような要件のもとで再度審決の予告をする必要があるかという問題について、前の審決の予告において当該無効理由について予告がなされ、実質的に訂正の機会が与えられているかによって判断すべきであるとの考え方を示しました。

共同無効審判請求人の一部を被告とする無効審決取消訴訟を却下した二次元コード事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、平成30年12月18日、複数の請求人によって請求された特許無効審判において無効の審決がなされたのに対し、特許権者が、一部の請求人のみを被告として審決取消訴訟を提起したという事案において、被告とならなかった請求人との関係においては出訴期間の経過によって無効審決が確定し、その結果特許権は初めから存在しなかったものとみなされるから、審決取消訴訟は訴えの利益を欠くとの理由で訴えを却下しました。

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