御社の技術とブランド、そして事業を守ります
イノベンティア・リーガル・アップデート

タグ : 東京地方裁判所

Innoventier Legal Update
イノベンティア・リーガル・アップデートでは、有益な法律情報をいち早くピックアップし、分かりやすく解説します。
 

ファッション商品写真にかかる著作権及び著作者人格権の侵害に関するBEEPSHEEPSHAMP事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第47部(杉浦正樹裁判長)は、令和5年5月18日、ファッション商品の販売のための写真の著作物について著作物性を肯定し、著作権侵害及び著作者人格権侵害を認める判決をしましたが、一部の写真については、「客観的に見て通常の著作者であれば特に名誉感情を害されることがないと認められる程度」の改変は著作者の意に反する改変とはいえないとして、同一性保持権の侵害を否定しました。

販売実績に係る表示が商品の品質誤認惹起表示に該当し不正競争と判断した生ごみ処理機事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第29部(國分隆文裁判長)は、令和5年11月10日、生ごみ処理機の販売実績について事実と異なる表示をした被告の行為が、品質を誤認させる表示をしたものとして不正競争防止法2条1項20号の品質等誤認惹起行為に該当するとの判決を言い渡しました。

へアドライヤーの広告表現が品質等誤認惹起行為とは認められないと判断した東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第47部(杉浦正樹裁判長)は、令和5年4月27日、ヘアドライヤーの「髪へのうるおい1.9倍」「水分発生量従来の18倍」等の広告表現について、原告が証拠として提出した実験結果には疑義がある等として、各広告表現は品質等誤認惹起行為とは認められないと判断しました。

会社による著作権侵害につき代表取締役に重過失があったとして個人責任を認めた東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第40部(中島基至裁判長)は、令和5年5月18日、各種製品の販売促進資料の制作などを行うデザイン事務所が、第三者の著作物である写真を用いて制作した販売促進資料を自社の実績としてウェブページで紹介するにあたり、著作権者の許諾なく、その写真もウェブページに掲載したことについて、デザイン事務所の運営主体である会社のほか、その代表取締役にも損害賠償を命じる判決をしました。

美術館の工事による設計者の同一性保持権の侵害が争われた、工事禁止の仮処分申立事件について

令和4年11月25日、東京地方裁判所は、版画美術館(建物)と庭園(敷地)の老朽化に伴う工事について、設計を行った者が工事実施計画者に対し、著作権法112条1項に基づき工事の差止めの仮処分を申し立てた事案において、申立てをいずれも却下しました。版画美術館は「建築の著作物」として保護されるものの、工事は、同一性保持権の適用除外規定である同法20条2項2号の「建築物の・・・改変」に該当すると判断されています。

パブリシティ権を原始的に帰属させる条項等につき公序良俗に反するとし、芸能事務所による芸名の使用の差止めを認められないとした判決

東京地方裁判所第44部(飛澤知行裁判長)は、昨年(令和4年)12月18日、芸能事務所である原告が、専属契約の約定に反し芸名を使用して芸能活動を行っているとして、被告の芸名使用の差止めを求めた事案につき、当該専属契約のうち、被告のパブリシティ権を原告に原始的に帰属させる部分、及び当該専属契約の終了後も無期限に原告に本件芸名の使用の諾否の権限を認めている部分は、社会的相当性を欠き、公序良俗に反するものとして、無効であると判示しました。

海外に設置されたサーバから日本国内への配信行為が行われていた場合において日本国内における特許権侵害の成立を認めた知財高裁判決について

知的財産高等裁判所(本多知成裁判長)は、令和4年(2020年)7月20日、海外に設置されたサーバから日本国内への向けた特許発明の技術的範囲に属するプログラムの提供が行われていた事案において、当該提供行為は、その一部に日本国の領域外で行われる部分があるとしても、これを実質的かつ全体的に考察すれば、日本国の領域内で行われたものと評価するのが相当であると判断し、これが日本国特許法2条3項1号の「提供」に該当するとし、日本国内における特許権侵害の成立を認める判決をしました。

社内イントラネットにおける新聞記事の共有につき公衆送信権等の侵害に基づく損害賠償を命じた東京新聞事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第46部(柴田義明裁判長)は、令和4年10月6日、新聞記事をスキャンした多数の画像データを社内イントラネットで共有していた事案につき、新聞社の著作権を侵害するものとして、被告となった会社に対し、損害賠償として、192万3000円と遅延損害金を原告に支払うよう命じる判決をしました。

被告の動画配信システムにおけるサーバが日本国外に設置されていた場合において特許権侵害の成立を否定した東京地裁判決について

東京地方裁判所は、令和4年(2020年)3月24日、物の生産に該当するためには、特許発明の構成要件の全てを満たすものが日本国内において新たに作り出されることが必要であることを理由として、被告の動画配信システムにおけるサーバが日本国外に設置されていた場合において特許権侵害の成立を否定する判決を出しました。

ウェブサイト制作の委託先による違法画像アップロードに関する委託元の侵害主体性を認めた「浴衣の写真」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第29部は、令和4年7月13日、ウェブサイト制作の委託先が原告の写真を基に作成した画像を無断でウェブサイトに掲載したという事案において、被告自らによるアップロードと同視できること、当該写真にはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの表示等があり、被告には過失が認められることを示しました。

住宅地図を著作物と認めて著作権侵害を肯定した東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第29部(國分隆文裁判長)は、令和4年5月27日、原告が作成販売する住宅地図を広告物のポスティング等を行う会社である被告が複製等して利用した事案において、住宅地図を著作物と認め、著作権侵害が成立するとの判決を言い渡しました。

フェイスブック上に貼られたインラインリンクが著作権侵害に該当しないとした東京地裁判決について

東京地方裁判所(令和4年4月22日判決平成31年(ワ)8969号)は、フェイスブック上の、ゲームに関する公式ページにおけるインラインリンクの設定行為について、原告画像を有形的に再製するものとも、公衆送信するものともいえないとして、著作権侵害に該当しないと判断しました。

ツイートを引用して批評した書籍における適法引用の成否に関する「#KuToo」事件東京地裁・知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(大鷹一郎裁判長)は、令和4年3月29日、「#KuToo」活動に対する批判的なツイートを引用し、批評した書籍について、引用は適法であって著作権侵害は成立しないとの判断を示しました。原判決である東京地裁令和3年5月26日(佐藤達文裁判長)と合わせて紹介します。

被写体の配置や構成の創作性を検討して商品写真の類似性を否定した「スティック春巻」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第29部(國分隆文裁判長)は、本年(令和4年)3月30日、被告が商品に付した「スティック春巻」の写真が原告写真に係る著作権を侵害するか否かが問題となった事案において、両写真の共通部分はいずれもありふれたものであるとして類似性を否定し、原告の差止め・損害賠償請求を棄却しました。

女性用ハイヒールの靴底に特定の赤色を付すことが不正競争防止法上の商品等表示に該当しないとした「ルブタン」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第40部(中島基至裁判長)は、本年(令和4年)3月11日、被告による赤い靴底を有する女性用ハイヒールの製造販売等が不正競争防止法上の周知表示混同惹起行為等に該当すると主張された事案において、女性用ハイヒールの靴底に特定の赤色を付すという表示は商品等表示に該当しないと判断しました。

他のツイートのスクリーンショット画像を添付したツイートにつき著作権侵害を認め引用の成立を否定した東京地裁判決について

東京地方裁判所は、令和3年12月10日、ツイッター上の他のツイートのスクリーンショットを添付して行ったツイッター上のツイートについて、スクリーンショットの形で添付された投稿の著作権を侵害するものであり、公正な慣行に合致せず正当な目的の範囲内でもないため、著作権法上の引用にも該当しない旨の判決を言い渡しました。

漫画村に広告を出稿する行為が著作権侵害の幇助に該当するとした「漫画村広告」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第47部(田中孝一裁判長)は、令和3年12月21日、漫画村に作品を掲載された漫画家が、漫画村に掲載する広告を募集し、出稿していた会社らに損害賠償を求めた訴訟において、被告らが漫画村に広告を出稿し、広告料を支払った行為は、原告の漫画の公衆送信権の侵害行為を幇助しまたは容易ならしめる行為であるとして、被告らに対し、その損害賠償として、連帯して1100万円を支払うよう命じる判決をしました。

プリンタにおける互換品インクカートリッジを認識しない構造の採用を独占禁止法違反と判断した「互換品カートリッジ」事件東京地裁判決

東京地方裁判所民事第8部(朝倉佳秀裁判長)は、令和3年9月30日、プリンタ製造・販売会社が、自社のインクジェットプリンタを、互換品インクカートリッジ(非純正品)を認識しない構造にした行為が独占禁止法違反(抱き合わせ販売等)・不法行為に該当するとして、損害賠償請求を認容しました。

陳述前の訴状を被告がブログ等で公表する行為が原告代理人弁護士の公表権及び公衆送信権の侵害を構成するとした東京地裁判決について

東京地方裁判所第40部(佐藤達文裁判長)は、令和3年7月15日、訴訟の被告が、第一回口頭弁論期日における原告による陳述の前に訴状をブログ等を通じて公表するのは、訴状を作成した弁護士の著作権(公衆送信権)及び著作者人格権(公表権)を侵害するものであるとして、被告に対し、著作者人格権侵害に基づく慰謝料2万円の支払いを命じる判決をしました。

特許権侵害棄却判決確定後の訂正と再訴の適法性及び規範力の範囲に関する「装飾品鎖状端部の留め具」事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第40部(佐藤達文裁判長)は、令和2年11月25日、特許権侵害訴訟における棄却判決確定後に、訂正審判を請求して判決の基礎となる行政処分が変更されたとして再審請求をし、同再審請求が棄却された後に再度の訂正審判を経て、同一被告に対し、同一製品についての特許権侵害訴訟をさらに提起したという事案において、差止請求については、形式的に請求項が異なっていても前訴で問題となった請求項の従属項であることなどを考慮し、前訴確定判決の既判力によって遮断されるものとし、損害賠償請求については、訴訟上の信義則に反して許されない、との判断を示しました。また、具体的事情に鑑み、これらの考え方を、前訴で原告となっていなかった専用実施権者についても及ぼしています。

1 2 3 »
PAGETOP
Copyright © Innoventier All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.