年別アーカイブ: 2024年
化学物質による労働災害防止のための新たな規制について④―情報伝達の強化等
2024年3月28日 立法・政策動向(労働法)立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 町野 静 (36)
令和4年5月31日、厚生労働省は、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令を交付しました。すでに一部については施行がされており、令和6年4月1日に完全施行されます。本稿では、上記省令による労働安全衛生規則の改正内容のうち、情報伝達の強化等について説明します。
化学物質による労働災害防止のための新たな規制について③―実施体制の確立
2024年3月27日 立法・政策動向(労働法)立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 川崎 眞実 (2)
令和4年5月31日、厚生労働省は、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令を交付しました。すでに一部については施行がされており、令和6年4月1日に完全施行されます。本稿においては、実施体制を確立するために事業者の各事業場において対応すべきこと、その際の留意点などについて説明をします。
化学物質による労働災害防止のための新たな規制について②-化学物質管理体系の見直し
2024年3月26日 立法・政策動向(労働法)立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 平野 潤 (23)
令和4年5月31日、厚生労働省は、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令を交付しました。すでに一部については施行がされており、令和6年4月1日に完全施行されます。本稿においては、化学物質管理体系の見直しに関する規制と、そのために事業者において対応すべきこと、その際の留意点などについて説明します。
化学物質による労働災害防止のための新たな規制について①―化学物質管理法制の全体像と労働安全衛生規則改正の背景・概要
2024年3月22日 立法・政策動向(労働法)立法・政策動向(環境・コンプライアンス) 町野 静 (36)
令和4年5月31日、厚生労働省は、労働安全衛生規則等の一部を改正する省令を交付しました。すでに一部については施行されており、令和6年4月1日に完全施行されます。この改正は、これまで国が担っていた化学物質管理の責任を事業者の自律的管理に委ねるものであり、工場などで化学物質を取り扱うメーカーなどを中心に実務的には大きな影響があります。
拒絶査定不服審判請求時の補正を却下した拒絶審決を取り消した「経皮的分析物センサを適用するためのアプリケータ」事件知財高裁判決について
2024年3月13日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (129)
知的財産高等裁判所第2部(清水響裁判長)は、令和6年(2024年)1月22日、拒絶査定不服審判の拒絶審決に対する取消訴訟において、特許庁が、新規事項の追加の禁止及び独立特許要件の違反があるとして拒絶査定不服審判の請求と同時にした補正を却下したのは不相当であるとして、審決を取り消す判決をしました。
競合先の顧客に対する特許権侵害の通知が不正競争行為に該当すると判断した知財高裁判決について
2024年3月12日 裁判例情報(商標・不正競争) 藤田 知美 (31)
知的財産高等裁判所民事第2部は、令和5年4月27日、競合先の顧客に対し、競合先の製品が特許権を侵害していると通知した控訴人らの行為について、正当な権利行使とは認められず、不正競争防止法違反(虚偽事実告知行為)に該当するとして、被控訴人の差止及び損害賠償請求を認容した原判決を維持しました。
令和6年個人情報保護法施行規則・ガイドライン一部改正について
2024年3月6日 立法・政策動向(知財・IT) 秦野 真衣 (18)
令和6年個人情報保護法施行規則・ガイドライン一部改正について「個人情報の保護に関する法律施行規則の一部を改正する規則」その他ガイドラインの一部を改正する告示が2024年12月27日に公布され、2024年4月1日に施行されます。今回の改正は、漏えい等報告・安全管理措置の対象拡大、及び越境移転時の法制度の確認・情報提供におけるOECD「民間部門が保有する個人データに対するガバメントアクセスに関する宣言」の参照に関する記載を追記するものです。
不使用取消審判の取消審決に対する取消訴訟において新たに登録商標の使用の証明をすることの許否に関する「プレジャー」事件知財高裁判決について
2024年2月29日 裁判例情報(商標・不正競争) 飯島 歩 (129)
知的財産高等裁判所第3部(東海林保裁判長)は、令和6年(2024年)1月30日、商標登録の不使用取消審判において被請求人である商標権者が登録商標の使用の事実を証明しなければ商標登録は取消しを免れない旨規定する商標法50条2項本文の趣旨について、登録商標の使用の事実をもって商標登録の取消しを免れるための要件としつつ立証責任の分配を図ったものであって、商標権者が審決時において使用の事実を証明したことをもって商標登録の取消しを免れるための要件としたものではないとの考え方を示し、審決取消訴訟において商標の使用の事実が証明されたことを根拠として、不使用取消を認めた審決を取り消しました。
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(いわゆるフリーランス新法)について②
2024年2月2日 立法・政策動向(労働法) 村上 友紀 (16)
令和5年(2023年)4月28日に「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(いわゆるフリーランス新法)が可決成立し、同年5月12日に公布されました。新法は、働き方の多様化が進む中で、一定のフリーランスに係る取引の適正化や就業環境の整備を図るために、業務を委託する事業者に一定の義務を課すものです。
意匠法4条2項の新規性喪失の例外と公開意匠の証明書記載の意匠と引用意匠の同一性に関する「バッグ」事件知財高裁判決について
2024年1月26日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (129)
知的財産高等裁判所第1部(本多知成裁判長)は、令和5年(2023年)12月25日、意匠法4条2項の新規性喪失の例外の適用を受けるために提出される公開意匠の証明書に記載された意匠は、引用意匠と同一であることを要し、仮に相違するとしても、「物品の性質や機能に照らして実質的にみて同一であると十分理解できる範囲内」の相違であることを要するとの考え方を示しました。
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(いわゆるフリーランス新法)について①
2024年1月11日 立法・政策動向(独禁法) 溝上 武尊 (32)
令和5年(2023年)4月28日に「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(いわゆるフリーランス新法)が可決成立し、同年5月12日に公布されました。新法は、働き方の多様化が進む中で、一定のフリーランスに係る取引の適正化や就業環境の整備を図るために、業務を委託する事業者に一定の義務を課すものです。
結合商標の類否判断において分離観察が許される第3の類型を示した「VENTURE」事件知財高裁判決について
2024年1月10日 裁判例情報(商標・不正競争) 神田 雄 (32)
知的財産高等裁判所第4部(宮坂昌利裁判長)は、令和5年11月30日、結合商標の類否が争点となった審決取消訴訟において、結合商標の分離観察が許される場合として、つつみのおひなっこや事件最高裁判決が示した2つの類型に新たな第3の類型を加える規範を示し、それに基づく判断をしました。
Amazonへの著作権侵害の申告が不正競争行為に該当すると判断した大阪地裁判決について
2024年1月9日 裁判例情報(商標・不正競争) 藤田 知美 (31)
大阪地方裁判所民事第26部(松阿彌隆裁判長)は、令和5年5月11日、自社と競合するネットショップが著作権を侵害しているとAmazonに申告した被告の行為について、不正競争防止法違反(虚偽事実告知行為)と判断し、原告の損害賠償請求を認容しました。