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イノベンティア・リーガル・アップデート

タグ : 著作権

Innoventier Legal Update
イノベンティア・リーガル・アップデートでは、有益な法律情報をいち早くピックアップし、分かりやすく解説します。
 

懲戒請求に対する反論記事における懲戒請求書へのリンクと著作権・著作者人格権の権利濫用に関する弁護士懲戒請求書事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第部(東海林保裁判長)は、令和3年12月22日、懲戒請求を受け、新聞記事にも懲戒請求にかかる記事が掲載された弁護士が、ブログで反論するに際し、別途アップロードした懲戒請求書全文のPDFファイルへのリンクを張った行為につき、懲戒請求人が懲戒請求書にかかる著作権や著作者人格権を主張するのは権利の濫用にあたり、許されないとする判決をしました。

著作権等管理事業法16条の「正当な理由」の解釈に関する「Live Bar X.Y.Z.→A」事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第4部(菅野雅之裁判長)は、本年(令和3年)10月28日、演奏家は、演奏家の自己表現ないし自己実現にかかわる人格的利益として、JASRACの管理楽曲を演奏することができる利益を有しており、JASRACが演奏家の希望する楽曲の利用の許諾を拒否する行為は、著作権等管理事業法16条が規定する「正当な理由」がない限り、不法行為を構成するというべきであるとの前提のもと、「正当な理由」の有無は、個々の委託者の利害や実情にとどまらず、著作権等に関する適正な管理と管理団体業務への信頼の維持の必要性等についても勘案した上で、利用者からの演奏利用許諾の申込みを許諾することが通常の委託者の合理的意思に反するか否かの観点から判断されるべきであるとの解釈を示しました。結論としては、本件において、JASRACが利用許諾を拒んだことについて正当な理由があったと認め、JASRACの責任を否定しています。

音楽教室における教師や生徒による楽曲の演奏や録音物の再生演奏と著作物の利用主体の認定に関する音楽教室事件控訴審判決について

知財高裁は、令和3年(2021年)3月18日、音楽教室の運営事業者らが原告となって、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)に対して、原告らの音楽教室における被告の管理する楽曲の使用について、被告が原告らに対して請求権を有しないことの確認を求めた事案において、一審判決を一部変更し、原告らの予備的請求の一部を認容しました。

連載「DX時代の法務・知財」(Vol. 5):社内開発と知的財産権の確保を巡る留意点

ITやSaaSのビジネスを展開する企業が自社プロダクトを社内開発する場合に、知的財産権を会社に帰属させて活用していくためのポイントを解説します。

商店街に設置された「金魚電話ボックス」につき著作権を侵害していると認めた大阪高裁判決について

大阪高等裁判所第8民事部(山田陽三裁判長)は、電話ボックス様の水槽に金魚を泳がせ、公衆電話機の受話器の受話部から気泡が発生しているという表現において、このような表現方法を含む1つの美術作品として、原告作品は著作物性を有し、美術の著作物に該当すると認められるとし、また、被告作品は、原告作品の創作性を有する部分において共通しており、かつ原告作品に依拠したと認めることができるとして、複製権侵害が成立すると判示しました。

音楽教室における教師や生徒による楽曲の演奏や録音物の再生演奏が教室の運営事業者による著作物の演奏に当たると判断した音楽教室事件判決

東京地方裁判所民事第40部は、令和2年(2020年)2月28日、音楽教室の運営事業者らが原告となって、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)に対して、原告らの音楽教室における被告の管理する楽曲の使用について、被告が原告らに対して請求権を有しないことの確認を求めた事案において、原告らの請求を棄却する判決をしました。

令和2年改正著作権法について-海賊版対策強化など

現在、インターネット上の海賊版対策の強化を含む「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律案」が衆議院において審議中です。 また、平成30年著作権法改正で新設された授業目的公衆送信補償金制度が、当初の予定を前倒しして令和2年4月28日に施行されるなど、新型コロナウィルス感染症が拡大する中、教育現場での対応に関連する著作権規制動向にも注目です。

応用美術の著作物の翻案権侵害を否定した照明用シェード事件東京地裁判決について

東京地方裁判所民事第40部(佐藤逹文裁判長)は、令和2年1月29日、原告の創作にかかる照明用シェードは、美術工芸品に匹敵する高い創作性を有し、その全体が美的鑑賞の対象となる美的特性を備えるとして、美術の著作物に該当するとしつつ、被告の製品からは、原告の照明用シェードの表現上の本質的特徴を直接感得することができないとして、著作権(翻案権)侵害を否定しました。判決は、詳細な検討をしてはいないものの、同じ理由から、著作者人格権(同一性保持権)の侵害も否定しています。

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