商標の審査・審判における判断の傾向は時代により変化しますので、その傾向を把握するためには審決や異議の決定を継続的にチェックする必要があります。商標審決アップデートでは、定期的に注目すべき商標審決をピックアップし、情報提供していきます。

今回は、識別力の有無の判断において参考になる審決を取り上げております。

不服2018-650013(図形/図案化された商標の識別力)

審決分類

商標法第3条第1項第6号(自他商品識別力)

商標及び指定商品・役務

本願商標:

指定商品:第25類「sneakers.」

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、靴の甲の側面にアルファベットの「U」の欧文字を台形状に表したような図形(以下「U台形図形」という。)からなる位置商標であって、「商標の詳細な説明」として、「商標登録を受けようとする商標は、標章を付する位置が特定された位置商標であり、靴の左側面中央部に位置する図形からなる。なお、破線は商品の形状の一例を示したものであり、商標を構成する要素ではない。」旨の記載がなされ、第25類「Sneakers.」を指定商品とするものである。そして、靴の甲の側面に位置するU台形図形は、その上辺と下辺が異なる角度で右方向に末広がりとなる構成からなるものであって、単純な図形とはいい難く、その形状はありふれた図形とはいえないものである。

また、当審において限定された本願の指定商品「Sneakers.」を取り扱う業界において、靴の甲の側面に各社多様なブランドのロゴマークの図形を付す表示態様が多く採用されている実情があり、その需要者も靴の甲の側面のロゴマークの図形を自他商品の識別標識として、商品を識別し選択することも決して少なくないというのが相当である。

さらに、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品を取り扱う業界において、靴の甲の側面に位置するU台形図形が、請求人以外の者の取り扱いに係る商品の外観上のデザインの一部を表したものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願の指定商品の取引者、需要者が該図形を何人かの業務に係る商品であることを認識することができないというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、全体として、需要者が単に装飾や模様として認識するにとどまるものといえないものであり、これを位置商標として、その指定商品の「Sneakers.」に使用した場合、その商品の需要者をして、請求人を表す出所識別標識として認識し得るということができる。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといえるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。

コメント

本願商標は位置商標として出願され、登録を受けたものです。審決では、靴の甲の側面に各社多様なブランドのロゴマークの図形を付す表示態様が多く採用されている実情があり、単純な図形とはいい難く、その形状はありふれた図形とはいえないと判断されております。3条2項の適用を受けることなく、識別力を有すると判断された事案です。なお、靴の甲の側面についての位置商標が識別力を有すると判断され、登録を受けた他の事例として以下のものがあります。
・登録第6044632号:

不服2018-9759(Ferrara/商品の品質等、役務の質等)

審決分類

商標法第3条第1項第3号(商品の産地、品質等又は役務の質等)
商標法第4条第1項第16号(品質等の誤認)

商標及び指定商品・役務

本願商標:Ferrara(標準文字)
指定商品:第29類「オリーブ油,食用油脂」、第30類「トマトソース,調味料,パスタ,穀物の加工品」

結論

本件審判の請求は、成り立たない。

本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。

審決等の要点

本願商標は、「Ferrara」の欧文字を標準文字で表してなり、指定商品は、第29類「オリーブ油,食用油脂」及び第30類「トマトソース,調味料,パスタ,穀物の加工品」である。そして、「フェラーラ(Ferrara)」は、「イタリア北部、ポー川支流ヴォラーノ川に望む都市。ルネサンス期の芸術の一大中心地。同時期の市街とポー川デルタ地帯は世界遺産。フェッラーラ。」であって(広辞苑 第7版)、我が国において観光地として広く紹介されている実情があること、また、小麦の栽培、食品加工(砂糖、製粉、マカロニなど)、トマトの生産などが「Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)」の主要な産業と認められることを併せみれば、「Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)」は、我が国において観光地として広く認識され、また、加工食品などの産地又は販売地と認識させることが少なくないものと判断するのが相当である。

そうすると、「Ferrara」の欧文字を標準文字で表してなる本願商標は、これをその指定商品中「イタリア共和国の都市『Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)』で生産又は販売された商品」について使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、該文字をその商品が「イタリア共和国の都市『Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)』で生産又は販売された商品」であるという、商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示したものと認識させるにすぎないものというのが相当である。

したがって、本願商標は、その指定商品中「イタリア共和国の都市『Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)』で生産又は販売された商品」について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当する。

また、本願商標は、その指定商品中「イタリア共和国の都市『Ferrara(フェラーラ、フェッラーラ)』で生産又は販売された商品」以外の商品について使用するときは、商標法第4条第1項第16号に該当する。

コメント

請求人は、「Ferrara」は我が国における観光地としての知名度が限定的であり、商品の産地、販売地として理解されることはない旨主張しましたが、当該都市には世界遺産として登録されている地域があり、観光地として紹介している書籍やウェブサイトが複数あるため、観光地として相当程度認識されていると判断されました。また、当該地域では、本願指定商品と関連性の高い小麦の栽培、食品加工(砂糖、製粉、マカロニなど)、トマトの生産が行われていることも、審決の判断に影響したものと思われます。本件と同様に、商品の産地、販売地を表示することを理由に拒絶された事案として以下の審決例があります。
・不服2017-16166:商標「」→識別力無し

・不服2014-650014:商標「」→識別力無し

・不服2009-650130:商標「」→識別力無し

不服2019-5720(スマートスタンド/商品の品質等、役務の質等)

審決分類

商標法第3条第1項第3号(商品の産地、品質等又は役務の質等)
商標法第4条第1項第16号(品質等の誤認)

商標及び指定商品・役務

本願商標:(標準文字)
指定商品:第10類「医療用機械器具,医療用睡眠状態分析器,その他の医療用機械器具,しびん,病人用便器」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,家具,つい立て,びょうぶ」

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、「スマートスタンド」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって一連に表されており、全体として、まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。そして、その構成中の「スマート」の文字は、「身なりや動作などが洗練されて粋なさま。」等の意味を有する語(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店発行)であり、「スタンド」の文字は、「物を立てたり掛けたりする台」、「電気スタンドの略」等の意味を有する語(前掲書)であるとしても、本願の指定商品との関係において、両語を結合してなる「スマートスタンド」の文字は、特定の意味合いを表示したものとして直ちに理解されるものとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を扱う業界において、「スマートスタンド」の文字が、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に採択、使用されているという実情も見いだすことができず、さらに、本願の指定商品の取引者、需要者が当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、これに接する需要者、取引者をして、その構成全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定商品について使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

コメント

近年、商品の名称に「スマート」の文字が使用されることが多く、「スマートフォン」のように一般名称となっているものも多くあるため、「スマート」の文字を含む商標については識別力を有しないとの拒絶を受ける事例が散見されます。しかしながら、本件のように、取引上普通に使用されていなければ、商品との関係や結合する文字によっては識別力を有すると判断される可能性があります。参考になる審決例として以下のものがあります。

・不服2019-5084:「SMART SOCKS」(第25類「靴下」等)→識別力有り
・不服2017-5150:「SMART FOUNDRY」(第7類「鋳造用機械」等)→識別力有り
・不服2015-22012:「Smart Home」(第45類「セキュリティ用コンピュータシステムによる監視」)→識別力無し

不服2018-17097(AIパチスロ/商品の品質等、役務の質等)

審決分類

商標法第3条第1項第3号(商品の産地、品質等又は役務の質等)
商標法第4条第1項第16号(品質等の誤認)

商標及び指定商品・役務

本願商標:(標準文字)
指定商品:第28類「ぱちんこ器具,スロットマシン,遊戯用器具」

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、「AIパチスロ」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって、外観上まとまりよく一体的に表してなるものである。

そして、本願商標は、その構成中「AI」の文字が「人工知能」を意味するものとして一般的に広く認識されているもので、構成中後半の「パチスロ」の文字が「パチンコ店のスロットマシン」を意味するものとして認識されているものであるが(いずれも「広辞苑第六版」参照)、これらを結合した本願商標の構成文字全体から、「人工知能を備えたパチンコ店のスロットマシン」の意味合いを直ちに理解させるとはいい難く、これが商品の特定の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に、認識されるものともいい得ないものである。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「AIパチスロ」の文字が、商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

さらに、欧文字2字が、商品の形式、規格等を表示する記号、符号として類型的に使用される場合があるとしても、上記のとおり、「AI」が「人工知能」を意味するものとして一般に広く認識されているものであることを踏まえ、本願商標の構成を合わせ鑑みれば、本願商標の構成中の「AI」の文字部分が単なる記号、符号を表すものとして理解されるとはいい難く、その他、「AI」と「パチスロ」の組合せが、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべき事情も見いだせない。

以上からすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成全体で一体不可分の造語として理解、認識するものというのが相当である。さらに、本願商標の構成中「パチスロ」の文字部分がパチンコ店のスロットマシンを指称する語であるとしても、「AIパチスロ」と一体的に表してなる構成においては、これに接する取引者、需要者が「パチスロ」の文字部分のみに着目し商品の品質を表示したものと認識するとはいえず、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということはできない。

そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものということはできず、また、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。さらに、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。

コメント

「スマート」の文字と同様に、近年、「AI」の文字を含む商標については識別力を有しないとの拒絶を受ける事例が散見されます。なお、本願商標と同様に、「AI」の文字と商品の一般名称を組み合わせた構成からなる以下の商標については、一体不可分の造語と認識されると判断され、登録されています。

・不服2019-6371:「AIスロット」(第28類「スロットマシン」等)
・不服2019-6370:「AIパチンコ」(第28類「ぱちんこ器具」等)

不服2019-873(x5/簡単でありふれたもの)

審決分類

商標法第3条第1項第5号(簡単でありふれたもの)

商標及び指定商品・役務

本願商標:
指定商品:第3類「化粧品,せっけん類」、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。)」

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、別掲のとおり、ローマ字「X」と数字「5」とを組み合わせたものであるところ、ローマ字「X」は、その高さを数字「5」の約5分の3程度とし、両者は上端をそろえるように、隣接して配置されてなるものである。

そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、上記のように、ローマ字と数字の大きさを違えつつ、上端をそろえた構成態様からなる標章が、商品の型番等を表示するための記号、符号として、取引上一般に使用されていると認めるに足る事実は発見できず、さらに、本願の指定商品の取引者、需要者が、上記のような構成態様からなる標章を極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなると把握、理解すべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、かかる構成態様からして、商品の型番等を表示するための記号又は符号として理解されるというよりは、ローマ字と数字とで一体的に構成された特色のある商標であると認識されるとみるのが相当であり、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標とはいえないものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであるというべきである。

コメント

ローマ字一文字と数字からなる商標は、商品の型番等を表示するための記号、符号として取引上使用されるため、極めて簡単かつありふれた標章のみからなることを理由に、識別力を有しないと判断される傾向にありますが、本願商標のように、特色のある構成態様からなる場合、識別力を有すると判断される場合があります。本件では、ローマ字と数字の大きさを違えつつ、上端をそろえた構成態様が取引上一般に使用されていると認められないと述べられている点が参考になるものと思われます。

不服2019-3248(OLYMPIA/商品の産地、品質等)

審決分類

商標法第3条第1項第3号(商品の産地、品質等)

商標及び指定商品・役務

本願商標:
指定商品:第6類「一方の部材と他方の部材がリンク機構によって相対回動可能な金属製ヒンジ」

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、これは、「OLYMPIA」の欧文字を表したものと理解し得るものの、中間の「M」の欧文字において、その大きさを横幅にして他の欧文字の約2倍とし、左斜め線のみを青色で着色し、中央に隙間を設けるといった一種独特な特徴を持たせたことにより、全体として創造的な印象を与えるものである。

そうすると、上記構成からなる本願商標は、標準的な書体の欧文字のみからなる「OLYMPIA」の表示とは趣を異にするから、商標法第3条第1項第3号にいう「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」とは、いい難いものというのが相当である。

してみれば、本願商標は、商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。

コメント

原査定においては、「OLYMPIA」の文字は、観光地として広く知られている地名であり、単にその商品の産地又は販売値を表示したものと認識するにとどまるものであり、また、その構成も全体として格別特殊な態様といえないため、識別力を有しないと判断されております。これに対して、審決では、本願商標の構成態様が、全体として創造的な印象を与えるものであり、「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」とはいい難く、識別力を有すると判断されています。どの程度図案化すれば識別力を有すると判断されるかを検討するにあたって参考になる審決例です。

不服2019-7739(イチナナ/簡単でありふれたもの)

審決分類

商標法第3条第1項第5号(簡単でありふれたもの)

商標及び指定商品・役務

本願商標:(標準文字)
指定商品: 第9類「インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,電子出版物,電子応用機械器具及びその部品,電子応用機械器具(「ガイガー計数器・高周波ミシン・サイクロトロン・産業用X線機械器具・産業用ベータートロン・磁気探鉱機・磁気探知機・地震探鉱機械器具・水中聴音機械器具・超音波応用測深器・超音波応用探傷器・超音波応用探知機・電子応用扉自動開閉装置・電子顕微鏡」を除く。),電子計算機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用プログラム」等

結論

原査定を取り消す。本願商標は、登録すべきものとする。

本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

審決等の要点

本願商標は、「イチナナ」の文字を標準文字で表してなるところ、数字の「1」と「7」が商品の品番、型番、種別等を表した記号又は符号として一般的に使用されるものであり、その数字の読みを一字ずつ片仮名で表したものが「イチナナ」であるとしても、「イチナナ」の文字が商品の品番、型番、種別等を表した記号又は符号として、取引上、一般的に使用され、認識されるとは認め難く、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者及び需要者は、これを商品の品番、型番、種別等を表した記号又は符号の一類型と直ちに理解するというよりも、むしろ、その構成全体をもって、特定の意味合いを理解させることのない一種の造語であると認識するとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、商品の品番、型番、種別等を表した記号又は符号の一類型とはいえず、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標ということはできない。

コメント

数字は商品の品番等を表す記号、符号として一般的に使用されるものであるため、原則として識別力を有しないと考えられますが、本願商標のように片仮名で「イチナナ」と表示する場合、商品の品番等を表す記号、符号として一般的に使用されておらず、そのように理解されることもないため、識別力を有すると判断される可能性があります。

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(文責・前田)