タグ : 不公正な取引方法
独占禁止法との抵触を理由に特許権行使が権利濫用に当たるとした原判決を覆した「トナーカートリッジ」事件知財高裁判決について
2022年8月30日 裁判例・審決例情報(独禁法)裁判例情報(特許・意匠) 溝上 武尊 (32)
知的財産高等裁判所第1部は、令和4年3月29日、電子部品が取り替えられたトナーカートリッジの再生品に対する特許権行使の可否が問題となった事案において、独占禁止法との抵触を理由に電子部品に関する特許権の行使が権利濫用に当たるとした原判決を覆し、権利濫用の成立を否定して、特許権者の請求を一部認容しました。
プリンタにおける互換品インクカートリッジを認識しない構造の採用を独占禁止法違反と判断した「互換品カートリッジ」事件東京地裁判決
2022年2月2日 裁判例・審決例情報(独禁法) 藤田 知美 (31)
東京地方裁判所民事第8部(朝倉佳秀裁判長)は、令和3年9月30日、プリンタ製造・販売会社が、自社のインクジェットプリンタを、互換品インクカートリッジ(非純正品)を認識しない構造にした行為が独占禁止法違反(抱き合わせ販売等)・不法行為に該当するとして、損害賠償請求を認容しました。
連載「DX時代の法務・知財」(Vol. 3):デジタルプラットフォーム取引透明化法
2021年3月22日 立法・政策動向(知財・IT) 溝上 武尊 (32)
プラットフォーム事業者に対する新たな規制として、デジタルプラットフォーム取引透明化法が2021年2月1日に施行されました。これにより、契約条件や商品審査の基準が明確になり、契約解釈等についてプラットフォーム事業者と協議しやすくなることが期待されます、本稿では、透明化法の概要や実務への影響について解説します。
再生品の製造等を制限する仕様が独禁法に抵触し特許権行使が権利濫用に当たるとしたトナーカートリッジ事件東京地裁判決について
2020年12月25日 裁判例情報(特許・意匠) 溝上 武尊 (32)
東京地方裁判所は、本年(令和2年)7月22日、プリンタメーカーがトナーカートリッジ再生品の製造等を仕様上制限したうえで、当該仕様に係る部品を取り替えたカートリッジを製造販売した業者に対して特許権侵害を主張した事案において、メーカーの行為が独禁法上の取引妨害であり、特許権行使が権利濫用であると判断しました。
「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン【第6版】」の公表
2019年8月23日 立法・政策動向(独禁法) 増田 昂治 (12)
総務省は、令和元年8月9日、「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン【第6版】」を公表しました。本ガイドラインは、テレビジョン放送を行なう放送事業者と製作会社との間で行われる番組製作委託取引に関して、主に下請法及び独占禁止法との関係で注意すべき点をまとめたものです。
公正取引委員会「製造業者のノウハウ・知的財産権を対象とした優越的地位の濫用行為等に関する実態調査報告書」について
2019年6月22日 立法・政策動向(独禁法) 溝上 武尊 (32)
令和元年(2019年)6月14日、公正取引委員会は、「製造業者のノウハウ・知的財産権を対象とした優越的地位の濫用行為等に関する実態調査報告書」を公表しました。製造業者から寄せられた多数の具体的事例が掲載されており、知的財産に関するいかなる行為が優越的地位の濫用等に該当するかを検討するための重要な資料です。
知財ライセンス契約の非係争条項が不当な拘束条件付取引に該当するとした排除措置命令を取り消した公正取引委員会の審判審決(2)
2019年4月22日 裁判例・審決例情報(独禁法) 溝上 武尊 (32)
平成31年3月13日、公正取引委員会は、知財ライセンス契約の非係争条項が不当な拘束条件付取引に該当するとした排除措置命令の全部を取り消す旨の審決を行いました。排除措置命令の全部が取り消されることは珍しく、また、知財ライセンス契約における非係争条項の独禁法上の評価を考える際の参考になりますので、ご紹介します。
知財ライセンス契約の非係争条項が不当な拘束条件付取引に該当するとした排除措置命令を取り消した公正取引委員会の審判審決(1)
2019年4月19日 裁判例・審決例情報(独禁法) 溝上 武尊 (32)
平成31年3月13日、公正取引委員会は、知財ライセンス契約の非係争条項が不当な拘束条件付取引に該当するとした排除措置命令の全部を取り消す旨の審決を行いました。排除措置命令の全部が取り消されることは珍しく、また、知財ライセンス契約における非係争条項の独禁法上の評価を考える際の参考になりますので、ご紹介します。