御社の技術とブランド、そして事業を守ります
イノベンティア・リーガル・アップデート

タグ : 均等論

Innoventier Legal Update
イノベンティア・リーガル・アップデートでは、有益な法律情報をいち早くピックアップし、分かりやすく解説します。
 

均等第1要件「本質的部分」の認定方法を示した「携帯端末サービスシステム」(アメーバピグ)事件知財高裁判決について

知的財産高等裁判所第1部(高部眞規子裁判長)は、本年(平成30年)6月19日、均等第1要件にいう「本質的部分」についてマキサカルシトール事件大合議判決に示された認定手法に従い、均等侵害の成立を否定する判決をしました。明細書に記載のない先行技術を参酌して本質的部分の認定を行っています。

均等論第5要件(特段の事情)に関するマキサカルシトール最高裁判決(最二判平成29年3月24日)について

最高裁判所は、均等侵害の成立に関し、容易に想到可能な均等の構成が特許請求の範囲に記載されていなかった場合に、そのような構成をあえて記載しなかったことが表示されていない限り、均等第5要件の「特段の事情」が認められないとの判断を示しました。

延長登録された特許権の効力に関するオキサリプラチン事件知財高裁大合議判決

知的財産高等裁判所は、平成29年1月20日、その設立以後、11件目となる大合議判決を下しました。本判決は、過去の最高裁判決において未解決の問題として残されてきた、特許法第68条の2により延長登録された特許権の効力範囲について初めて判示するものです。

均等論における意識的除外の認定は、手続補正の目的に左右されないとの知財高裁判決

知的財産高等裁判所は、均等論の第5要件(意識的除外)は、出願人の手続補正の目的によって左右されず、補正却下後に別の補正をしたとの事実から客観的に判断されるべきであって、技術的範囲に属しないことを承認したもの,又は外形的にそのように解されるような行動をとったと評価できる場合には、第5要件を充足するとしました。

均等第5要件に関する知財高裁特別部判決(知財高判平成28年3月25日)について

知財高裁特別部は、単に均等発明を容易に想到できたというだけでは、均等第5要件にいう「特段の事情」にあたらない、と判断するとともに、意識的除外の根拠として、客観的・外形的に出願人に認識があったと認められるかを判断するものとし、その材料として、論文などの外部資料も考慮するものとしました。

PAGETOP
Copyright © Innoventier All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.