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パブリシティ権を原始的に帰属させる条項等につき公序良俗に反するとし、芸能事務所による芸名の使用の差止めを認められないとした判決
2023年3月15日 裁判例情報(その他知的財産) 秦野 真衣 (18)
東京地方裁判所第44部(飛澤知行裁判長)は、昨年(令和4年)12月18日、芸能事務所である原告が、専属契約の約定に反し芸名を使用して芸能活動を行っているとして、被告の芸名使用の差止めを求めた事案につき、当該専属契約のうち、被告のパブリシティ権を原告に原始的に帰属させる部分、及び当該専属契約の終了後も無期限に原告に本件芸名の使用の諾否の権限を認めている部分は、社会的相当性を欠き、公序良俗に反するものとして、無効であると判示しました。
権利不行使の陳述と債務不存在確認の訴えにおける確認の利益に関する「樹脂フィルムの連続製造方法及び装置及び設備」事件知財高裁判決について
2019年3月11日 裁判例情報(特許・意匠) 町野 静 (36)
知的財産高等裁判所第3部(高部眞規子裁判長)は、昨年(2018年)12月25日、特許権者が被疑侵害品のメーカーに対して権利を行使しておらず、また、権利行使をしない旨の和解をする意思があると裁判所で述べていても、当該メーカーの顧客に対して米国訴訟が提起されていることや、前提として損害賠償請求権を有していると述べていることを根拠として、メーカーが特許権者に対して提起した債務不存在確認の訴えについて確認の利益を認めました。