タグ : 第5要件
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均等論第5要件(特段の事情)に関するマキサカルシトール最高裁判決(最二判平成29年3月24日)について
2017年3月28日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (129)
最高裁判所は、均等侵害の成立に関し、容易に想到可能な均等の構成が特許請求の範囲に記載されていなかった場合に、そのような構成をあえて記載しなかったことが表示されていない限り、均等第5要件の「特段の事情」が認められないとの判断を示しました。
均等論における意識的除外の認定は、手続補正の目的に左右されないとの知財高裁判決
2016年6月4日 裁判例情報(特許・意匠) 横井 知理 (1)
知的財産高等裁判所は、均等論の第5要件(意識的除外)は、出願人の手続補正の目的によって左右されず、補正却下後に別の補正をしたとの事実から客観的に判断されるべきであって、技術的範囲に属しないことを承認したもの,又は外形的にそのように解されるような行動をとったと評価できる場合には、第5要件を充足するとしました。
均等第5要件に関する知財高裁特別部判決(知財高判平成28年3月25日)について
2016年4月10日 裁判例情報(特許・意匠) 飯島 歩 (129)
知財高裁特別部は、単に均等発明を容易に想到できたというだけでは、均等第5要件にいう「特段の事情」にあたらない、と判断するとともに、意識的除外の根拠として、客観的・外形的に出願人に認識があったと認められるかを判断するものとし、その材料として、論文などの外部資料も考慮するものとしました。