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美術館の工事による設計者の同一性保持権の侵害が争われた、工事禁止の仮処分申立事件について
2023年7月20日 裁判例情報(著作権) 角川 博美 (6)
令和4年11月25日、東京地方裁判所は、版画美術館(建物)と庭園(敷地)の老朽化に伴う工事について、設計を行った者が工事実施計画者に対し、著作権法112条1項に基づき工事の差止めの仮処分を申し立てた事案において、申立てをいずれも却下しました。版画美術館は「建築の著作物」として保護されるものの、工事は、同一性保持権の適用除外規定である同法20条2項2号の「建築物の・・・改変」に該当すると判断されています。