第58回イノベンティア・モーニング・ブリーフを、2023年2月28日(火)7:30から開催致します。
第58回は、「音楽教室最高裁判決に見る著作権侵害の侵害主体性の再検討」をテーマに町野 静弁護士がお話しします。講師からの報告後は、いつものように皆様と意見交換をさせていただきたいと考えております。
音楽教室の運営会社及び個人で音楽教室を営む事業者らが一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)に対して、音楽教室における楽曲の演奏につき、JASRACが著作権侵害に基づく損害賠償請求権等を有していないことの確認を求めていた事案において、最高裁は、令和4年10月24日、知財高裁の判決の結論を支持し、JASRACの上告を棄却しました。
この事案では、第一審判決が、教師や生徒による楽曲の演奏や録音物の再生演奏が、音楽教室の教室規模やレッスンの内容にかかわらず教室の運営事業者による著作物の演奏として著作権者からの許諾を要する行為であると一律に判断したのに対し、控訴審は、この判断を一部変更し、録音物の再生を伴わない10名程度以下の音楽教室における生徒の演奏、及び、録音物の再生を伴わない1対1のレッスンが行われる個人教室における生徒の演奏については、JASRACは音楽教室に対して使用料の請求権を有しないと判断しました。
最高裁は、「演奏の形態による音楽著作物の利用主体の判断に当たっては、演奏の目的及び態様、演奏への関与の内容及び程度等の諸般の事情を考慮するのが相当である」としたうえで、レッスンにおける生徒の演奏に関し、JASRACが管理著作物の利用主体であるといえないと判断しています。この判断は、カラオケ判決以降拡大傾向にあった著作物の侵害主体について一定の制限を設けたとも評価することができます。
本セミナーでは、音楽教室事件判決を紹介するとともに、著作権の侵害主体性に関する判例の流れと本判決の意義について解説します。
第58回イノベンティア・モーニング・ブリーフの詳細
日 時 | 2023年2月28日(火) 7:30-8:30 |
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方 法 | Zoomによるウェビナー (Zoomにより参加される皆さまには、前日までにZoom会議ご招待をメールで送信させていただきます。) |
参加費 | 無料 |
テーマ | 音楽教室最高裁判決に見る著作権侵害の侵害主体性の再検討 |
講 師 | 町野 静 弁護士 |
詳 細 | セミナー案内のページへ |
お申込み | お申込みフォーム |
- 上記時間中、随時参加・退出していただけます。
イノベンティア・モーニング・ブリーフとは
イノベンティアでは、1ヶ月に一度程度、朝7:30から1時間程度弁護士が最新の法務トピックをお話しし、その後参加者の皆様とディスカッションする機会を設けています。 途中参加、途中退室自由です。出勤前のひととき、どうぞ気軽にお立ち寄りください。
- COVID-19感染症拡大防止のため、当面はウェビナー形式で開催いたします。
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